ついつい。

つい思ってしまう、つい考えてしまう。共感してもらえたら嬉しいけれど、押しつけがましくしたくもない。そんなことを書きます。

立山黒部アルペンルート ~扇沢⇔室堂を日帰りで~ 前編

今週のお題「何して遊んだ?」

(※写真がアップロードできず、一旦文字だけで投稿します。)

 

 

「雪の大谷」

北アルプスを貫き、長野と富山を結ぶ山岳観光ルート、立山黒部アルペンルート。その最高地点に、それは確かにありました。

一度は行ってみたい場所だったのですが、混んでるだろうな……と、毎年なかなか踏み出せず。今年は積雪量が多く、ド迫力の雪の壁が見られるのではと期待して、混雑を避けてGW明けの平日、満を持して行ってきました!

服装や歩き方など、下調べをしても悩むことがたくさんあったので、まとめてみました。

 

標高3000m級の山を貫いていくつもの乗り物を乗り継いでいく観光ルートなので、それなりにお値段が張ります。せっかく行くのですから、変わりやすい山の天候も見極めた上でコンディションの良い時に行きたい。

 

今回は、長野県側の大町市にある扇沢駅から、雪の大谷のある室堂までを往復する日帰りプランを計画しました。

 

事前予約でお得に買える「WEBきっぷ」を活用したいと思い調べてみると、いくつか種類があることがわかりました。

その中で購入したのは、「オープンキャンペーンWEBきっぷ2」。近隣県民限定で扇沢からの乗車予約が出来る、お得な割引きっぷというもの。3割引き程で購入できます。これは大きいですよね!

販売期間限定で、扇沢(または立山)からの出発時刻が指定されます。室堂までの往復の間乗り継ぎがいくつかありますが、その時間は指定されません。あくまで出発時刻が指定されるものです。

※2022.5時点での情報です。最新情報、詳細はホームページにてご確認ください。

 

天気予報とにらめっこしながら判断をぎりぎりまで粘って、いざ購入。あとは晴れてくれる(せめて雨は降らないでほしい)ことを願うのみです。

 

当日の室堂の予想最高気温は5℃。服装に悩みます。

GWも明け、春の暖かさにすっかり慣れ緩みきった身体には堪える寒さに違いありません。油断してはいけないと、真冬並みの防寒対策をしていきました。標高が高い分、陽射しがあれば暑く感じることもあるようなので、着脱しやすいよう上半身は何枚か重ね着、アウターは風を通さないもので。下半身は確実に冷えるのでワイドパンツの下にタイツとレッグウォーマーを仕込み、スノーブーツで参戦です。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、結論、この冬支度で正解でした。

 

朝9時、予定より1時間ほど早めに到着。扇沢駅の気温は10℃ですが、着込んでいても風があると少し肌寒く感じます。

事前予約した際に発行されるQRコードを発券機に読み込ませ、チケットを発券。下調べでは発券機も15分ほど並ぶと予想していたのですが、幸いなことにノー行列。係の方が声をかけてくださり、「+500円で、隣の売り場で指定時刻の変更ができますよ」とのこと。実は予約時にこの時間帯がすでに「×」表示となっており購入できなかったのです。これは朗報!

30分ごとの出発なので1時間繰り上げて2本前の時刻でも乗れないことはありませんでしたが、トイレなどをゆっくり済ませようと思い30分繰り上げで1本前に変更していただきました。

扇沢駅の中には、黒部ダムの歴史や石原裕次郎夫妻が鑑賞された映画「黒部の太陽」のチケットの展示、電気バスの顔はめパネル、デジタルスタンプラリー、売店(まだ開店前)などがあり、30分程度の待ち時間なら苦になりませんでした。

ここで見つけたデジタルスタンプラリー。普段旅行をしてもスタンプラリーにはまったく興味がないのですが、デジタルとは?と興味を惹かれやってみることに。QRコードを読み取り、そこに出た画面に、各所に設置されたスタンプを押すと、画面上に押印されます。これは面白い!集めてみることにしました。

しばらくすると改札?前に列ができはじめ、後ろに並んで乗車時刻を待ちます。お話の上手な駅員さんが見事なスピーチで巨峰のレーズンを売っていました(笑)

 

さて、まずは扇沢黒部ダムまで、電気バスに乗ります。車幅ギリギリの長いトンネルの中を進む電気バス。トンネル工事の際に難航した破砕帯の部分が青い照明で染められ、80mという僅かな間ですがその場所がわかるようになっていました。車内でも案内されますので、お聞き逃しお見逃しなく。

途中すれ違いに二車線になるところでいったん停車し、運転手さん同士で何かを手渡ししていました。上手く受け取れないようお茶目にやり取りしていたのが微笑ましかったです。

 

黒部ダムに到着すると、少し歩いて次の乗り場に向かいます。

そう、今回の目的は「雪の大谷」。寄り道せずにまずは目的を達成しようと思います。とはいえ、黒部ダムを歩いて通り過ぎるわけですから、立ち止まらずにはいられません。黒部湖とその景観の美しさに目を奪われながら、のんびりと歩きました。

 

続いては黒部湖からケーブルカーに乗って黒部平へ。斜度31度に合わせて作られたケーブルカーに乗りながら、どうやって造るんだろう……などとふとした疑問が浮かびます。

黒部平に到着すると、屋上には展望台・パノラマテラスがあり、この後乗るロープウェーが伸びているのが見え、広がる雪渓の下には先程の黒部湖の美しい碧さが覗いていました。

 

それぞれの乗り場についてですが、個人と団体でレーンが分かれており、平日だったためか個人はほとんど待つことなく進みました。チケットのQRコードをかざして通り抜けるだけのとてもスムーズなものです。その都度提示が必要ですので、チケットは帰るまでなくさないように要注意ですね。下調べでは、団体が進んでいく中で個人は待ちぼうけ、というパターンもあるようだったので、時間には余裕を持って計画するに越したことはないかと思います。

 

黒部平からはロープウェーで大観峰まで。山肌を下に望みながらゆったりと進みます。高所恐怖症の方は怖いかもしれませんが、7分ほどで到着です。

 

大観峰は2,316m。屋上に展望台があり階段を上りますが、酸素が薄いためすぐに息が上がってしまいます。会話も控えてゆっくり上ることをおすすめします。

 

ここからは、3,015mある立山を貫く立山トンネルをトロリーバスで進みます。電車線から電気を供給されて走る、電車の仲間だそうです。

途中、「立山直下」という黄色の案内表示があり、その付近で上下線のバスがすれ違いました。

 

 

さて、いよいよ目的地の室堂に到着です!

ここまでおよそ2時間弱。ほぼ待ち時間や乗り過ごしなどせずにこの時間ですから、混雑時には大幅に時間がかかることを想定していった方が賢明ですね……。

 

昼近くでしたが、ターミナル構内はさすがの賑わいです。蕎麦のいい香りが漂ってきてお腹が空いてきます。しかし、黒部ダムカレーを食べると決めているので、下るまでの辛抱です(笑)

 

雪の大谷への入口は混雑していると少しわかりづらいですが、階段を下りた先になります。外へ出ると、ツルツルの雪山で一面真っ白。目が眩むほどです。一瞬、雪の大谷はどこ??と思ってしまいますが、少し先に見えるカーブした雪の道のようなものがそれだろうと見当をつけ、ここまで来たらゆっくり楽しむだけ!と歩き始めました。

無料で写真撮影してくれる観光地あるあるスポットや、雪の壁を作る巨大除雪機「五代目立山熊太郎」の間を抜け、いざ雪の方へ。「ここは2,450m 雪の大谷」と書かれた雰囲気ある撮影スポットがいくつかありますので、焦る必要はありません。

両側にそびえたつ雪の壁に圧倒されます。大迫力です!しばらく歩いていくと、雪の壁の最高地点の表示が。当時は15mでした。そのあたりはさすがに混み合っていましたが、他の人が入らずに写真撮影できる程度にまばらな人の中で、はっきりとした青空が覗いた僅かな時間を逃すことなく、思う存分満喫出来ました!

有料で、屋根の空いた観光バスにも乗れるようですが、乗っている人はあまりいませんでした。歩いて往復できる距離ですし、自分の目線から高さを実感したいですもんね。

じっくり楽しんでも30~40分程度でしょうか。近くの山では自らの足で登ってスキーやボードをしている人が見え、豆粒ほどの大きさに感じます。

 

真冬の防寒対策で臨みましたが、頂上の気温は10℃まで上がり、標高が高いため陽射しを浴びるとアウターを脱ぎたくなるほど。ただ、太陽が隠れ風が吹くと一転、山の寒さが顔を出します。やはり着脱できる真冬の格好をしていった方がいいかと思います。ニット帽もぜひ。手袋はなくても大丈夫でした。また、雪の反射はとてつもなく眩しいです。サングラスは必須です!

雪の大谷の足元は歩きやすいように除雪されアスファルトが露出していますが、少し外れたところや、後述する室堂周辺では実際の雪の上を歩くこともできます。溶けかけた雪の上は大変滑って歩きづらいです。滑りにくい冬用の靴をおすすめします。

 

 

後編は、室堂から扇沢へと戻りながら各所を堪能します。ハードです(笑)

 

 

 

お題「気分転換」